煩悩の、際限なき豊かさと煩わしさ

畳の上に座り、25分間、1から10までを心の中で数えることのみ己に課し、数とともに息をしている。いわゆる、「数息観」という修行法。

 

それだけで、色々なものに出会う。

 

仕事のこと。高校時代の友人。両親。懐かしい、あの風景。などなど。

「煩悩無尽」。思い煩い・妄想は尽きることが無いが。

 

「覚すれば、すなわち失す。」

そのような様々な心象が起っていることに気づくと、心象の連鎖・連想はいつしかやんでいる。

 

止んでは、また新たな心象が瞬間に生起する。煩悩・妄想の世界の、豊かであること! 浮かんでは、気づき、浮かんでは気づき、浮かんでいる。「ああ、煩わしい! いったいいつまで。」 この感嘆自体、新たな煩悩だ。