雪の街

 落ち葉ににぎやかに彩られた道はとっくに掃き清められ、がらんとさびしくなった秋の光景のからっぽ、寒さばかり服の間から首すじから入ろうとする。

 落葉から雪が街を覆うまでの、もっとも暗く無味乾燥なこの季節に重ねて、これまでの華やかだった季節とそのときの思い出が意識をよぎる。過ぎてしまった悲しさ、取り返せないことの後悔、今ある自分への不安など。

 

 今夜は、粉雪が黙々と街を覆っていく中、家路についた。

 

 雪の街はあかるく、しずかで、やさしい。家々の窓から漏れる灯りや街路灯が雪を照らし、夜をやわらかな光で浮かび上がらせる。雪の静けさはやすらかな寝息のように、ひとのこころをあたため、安心を与えてくれる。

 

 季節がもう一歩進んだらしい。

 これで根雪になるだろうか。