共時的有質的変異症

共時的有質的変異症」とは何か。

 先日、こんな夢を見た。

 


 友人が窓際に立ち外を眺めている。

 友人は、向かいの灰色のビルの窓際に同じように立ち、こちらを見ている男(だったと思う)をじっと見ている。終始無言だった。友人は窓の向こうの男を見、男は友人を見、そんな二人を僕が見ている。

 と、友人は僕の方に向い、腹のあたりをしめつけ、殺そうとしてきた。

 

 やはり無言だった。眼は、窓の外を見ていた時と同じ、また、向こうからこちらを見ていたあの知らない男と同じに、無表情だった。何か悪意があるわけでもなく、僕に憎しみを抱いているのでもない。たとえるなら、ゾンビのように、あるいはロボットのように、無感情に、なんのために自分はそれをしているという意味の自覚もなく。(さっきうかつにも「殺そうとしてきた」と言ってしまったが、そんな意図はなくて、「ただ」締め付けただけだった、というのが正確か)

 そうして背の高いその友人は僕の腹を締め付けた。抵抗できなかった。というか、抵抗しようとした記憶もない。

 

 目が覚めた。息が苦しくて。

 

 で、その時には、彼らが「共時的有質的変異症」発症者だったことを知っていた。
 こんな風に妙な仕方で、共時的有質的変異症という言葉は僕のところにやってきた。