思考について垂れ流す思考(4)

kyodatsu.hatenablog.com 考えるとはどういうことか、という当初の問いについては、或程度は明らかにすることができたろうか。 これまでの成果は、「当初未だ言いあらわされず、その意味が十分に明示的には表現されてはいない何かについて、言語的に展開し叙…

思考について垂れ流す思考(3)

kyodatsu.hatenablog.com 前回の続き。"「思考」が「起る」というのは、どういうことなのか。また、問いが生れた。何でこんな問いが生れたのか。この問いが生れた、ということが、まさに「思考が起る」というそのことなのだから、それについて叙述して行けば…

「思考について垂れ流す思考」はいったい誰が読むのか

kyodatsu.hatenablog.com kyodatsu.hatenablog.com 二本書いた、「思考について垂れ流す思考」について。 じぶんでは、書いていて面白いのだが、これはいったい誰が読むのだろう。 自分自身、書いている最中は面白いのだが、書き終わったら、読み返すことな…

思考について垂れ流す思考(2)

kyodatsu.hatenablog.com 前回、言うとか叙述すると言う時の意味の一部を言いあらわしてきたが、では、「思考」とは。 「思考とは。」これが、問いの始まりでもあった。そして、「思考とはどういうことか」と問うているということ、まさに今していることが、…

灰色のぬれた朝

けさは不眠。眠たくないが透明でない、鈍いあたまが車走らす。 いききするみな、みなかおの顔、仮面のようなかお見てる。 「どれかひとつくらいかおでない、顔の車があってもよさそな。」透明でない鈍い頭の、のろくさい眼が注意深からん、こころみにみる見…

思考について垂れ流す思考(1)

いま、思考している。思考するとはどういうことだろう。と。と問うているという、まさしく今起こっていることを、ふつう思考と言うのだから、まさしく今起こっていることを、叙述すればその答えになるのだろうと思われる。 思考するとはどういうことか。「ど…

宗教的な欲求

何かこう、統一的な世界像のようものが欲しい、と常々感じている。 おそらくこれはある意味で「宗教的」な欲求なのだろう。ここでいっている「宗教的な欲求」というのは、次の様な意味。 「アウグスティヌスがしているreligio、つまり「宗教」の語源の説明に…

「もの」の訴え

何か、ものをつくりたいという欲求が存在する。形になるものを、己を透過して、ならしめたい。形なきものを、私を透過させ、形あるものたらしめたい。そうした欲求が存在する。形にならしめたい主題的な何か、が予めあるのでなく、ただそうした欲求が存在す…

死はかなしい

死は、大事な人との別れ、なので、かなしい。 死とかなしさは、ぼくの中で明白に結び付いているけれど、 死と「怖い」の結びつきは、あまりはっきりしない。 たとえば、津波は、怖い。これははっきりしている。 でもそれは、津波で死ぬ「から」怖いのではな…

この現実

あぁ、今日もこの現実にめざめている。つまり、この身体、名前を有するこの人として自分が現実におかれている。朝目が覚めると自分はこの人である、という世界が開けている。またこの人か。どうして別の人間として目覚めないのだろう。あっても決して不思議…

恋に似たもの

「この人と友人になりたい。この人は「なかま」だ」。そう思える人に出会っているのだと気づく稀有な体験を得ている。 関係が深化して行くと共に、しかし、出会いの形式上、それが対等あるいは対称的ではありえないものであるが故、自分に対して明かになって…

「だいじょぶだいじょぶ、来世あるから!!」 どうしようもない不幸のふちに立たされた人への励ましの言葉としてこれを選んでみたとしたら。 「今生が悲惨でも、来世ある(、かもしれない)から、だいじょぶ、だいじょぶ!」 究極的に無責任なポジティブシン…

煩悩の、際限なき豊かさと煩わしさ

畳の上に座り、25分間、1から10までを心の中で数えることのみ己に課し、数とともに息をしている。いわゆる、「数息観」という修行法。 それだけで、色々なものに出会う。 仕事のこと。高校時代の友人。両親。懐かしい、あの風景。などなど。 「煩悩無尽」…

思考と体験

主張A(たたき台)「考えは、体験に基づくものでなければ実質が無い。考えばかりでは仕方がない。体験に根差していなければ。世の人は、あれこれ想像をめぐらし、こうであろう、ああであろうと言っているが、そんなことは無意味である。そんなのは、ただの考…

心理社会的療法を学ぶ(5) 持続的支持

第二部では、ホリスのケースワークの処遇過程分類のひとつひとつの種類について見て行くこととなる様子。 今回は、持続的支持(Sustainment)について。以下訳文。 p.131 L 持続的支持過程は、不安感や自尊心あるいは自信の欠如を軽減することを目的とするも…

自分を愛する人は、自分を愛するからこそ、他人を嫌うということをしない

池田晶子さん。 敬愛してやまない、「人生の先達」(この言い回しも池田さんだったきがする)である。 思う所もあって、ひさびさに『14歳からの哲学』の15章「友情と愛情」のページをめくって、池田さんの言葉を味読し考えた。 「つまり、彼らのすべてを…

幸福の条件

幸福であることのしるし - kyodatsu.hatenablog.com 幸福シリーズ。 さて、ある人が幸福と現に感じられるためには、どのような条件が必要であるか。これが今日の主題。 人が幸福であることができる時の条件を、仮設的に、「外的条件」と「内的条件」の二つに…

幸福であることのしるし

問い)幸福とはどういうことでしょうか? 答え)その人が幸福であるとは、幸福であるとその人が感じているということである。 …というと、あたりまえすぎるようだが、これは単なる同語反復ではない。 その人が幸福であるとは、他の人が、その人を見て幸福で…

casework 心理社会的療法を学ぶ

この話題については久々の更新。 アンナ・フロイトの『自我と防衛』など読んでいたので、しばらくぶりに着手。四章を読み、この本全体の構成を理解しようと思い立つ。 第一部は、心理社会的療法の理論的枠組。 なのでケースワークの歴史概観、自我心理学、シ…

神秘主義

「神秘家自身は神秘主義ということを言わないと思います。神秘家にとってはリアリティそのものです。こうだということだけです。」 上田閑照『非神秘主義 ―禅とエックハルト―』p.157、岩波現代文庫 「その思想に「神秘主義」と名付けたのは、その当人ではな…

瞑想について

Larry Rosenbergという人の、”Breath by Breath”を読んだ。邦訳は、『呼吸による癒し』という本だったと思う。お釈迦さんが説いたヴィパッサナー瞑想のやり方について書いてある。 きわめてまっとうだ、と思った。というとなんだか批評めいて偉そうだが。つ…

Empathy共感(共感的理解) 引用集

以下、「共感」empathyについて各論者からの引用集。 Empathとは「他者の内的感覚や主観的状態に入り込み、それをつかむ能力」Woods,Hollis『Casework A Psycosocial Therapy』p.36 「クライエントの私秘的世界(private world)をあたかも自分自身のもので…

意見が苦手

自分の意見を言うのが苦手だ。 今日、「AかBか、あなたはどう思うか」と問われた。困ってしまった。「どう」と言われても。強いて言えば、「『どう』でもいい」。 池田晶子さんほどではないが、まぁ興味といえば、宇宙の普遍的真理。 あるいは普遍的真理以外…

心理社会療法を学ぶ(4)

引き続き、ホリス、ウッズの『ケースワーク:心理社会療法』を。 前回は、基礎的な価値から導かれる実践的態度として、acceptanceと、respect for self-determinationがあるというところで終わっていた。 p.36 受け入れるacceptance という概念 「受け入れる…

何故自殺で楽になるのか(3)

(これまで なぜ自殺で楽になるのか(1) - なぜ自殺で楽になるのか(2) - ) B「自殺すれば、死んだ後、楽になるのでなく、決意したその場で楽になることができる、という理論ですね。なるほど。別の言い方をすれば、未来の可能性の変容にともない、現在…

あえて「見る」というそこのところ

こないだ、「ところで、見る主体としての、私は見ることができない。見る主体としての私は、世界のどこにも属していない。」と言った。そういう意味で、わたしは無である。 スケッチ。私―世界構造 - スケッチ。私―世界構造 - さらっと言ってしまったが、考え…

心理社会的療法を学ぶ(3)ケースワークの原理的価値:個人には、本来的に価値が内属する

ホリス、ウッズの『ケースワーク:心理社会的療法』 第二章は「心理社会的参照枠組み:概観」。※心理社会的に事象を解釈する際、参照とする概念上の枠組み、程度の意味だろうとして置く。 p.35 まず、「基礎的価値」とある。ケースワークと言う営みにおいて…

心理社会的療法を学ぶ(2) 本の目的と、治療therapyの概念

ホリス・ウッズの『ケースワーク:心理社会的療法』の続き。 まずは、序文と、一章の冒頭にある、この本の目的。 p.XV 「『心理社会的療法』がデザインされたのは、ケースワークトリートメントへの心理社会的アプローチの理論と技術を明確に提示するためであ…

心理社会的療法を学ぶ(1)

ソーシャルワークの世界では、古典的名著とされているはずで、教科書にも載っている、ホリスの『心理社会的療法』(Casework:A Psycosocial Therapy)。 であるが、アマゾンで検索しても、日本語訳は、ずいぶん古いものしか出てこない。 1966年と書いて…

「症状」や「事件」の意味

「本当は病気を治さなきゃいけないので、症状はむしろ体が病気に抵抗して示している免疫反応ですから、大事にしなければいけないのです。精神科の病気でも同じことが言えます。妄想、幻覚、興奮というような症状は、それ自身が病気ではありません。それを出…